相続放棄は地獄の入り口

何やらおどろおどろしいタイトルですが、

相続放棄を簡単にすると地獄になるのは本当です。

田舎の、特に親の家などは価値がなく

「負動産」

と呼ばれるほど、厄介なものなので年々相続放棄をする人が増えて、

平成20年ではおよそ15万件程度だったのに対し、

平成30年では21万件に達しています。

「ほう、そんなに多いのならうちの親の家も放棄しよう」

ちょっと待ってください。

【民法第940条】
相続放棄をした者は、その放棄によって相続人となった者が相続財産の管理を始めることができるまで、自己の財産におけるのと同一の注意をもって、その財産の管理を継続しなければならない。

この条文を説明すると、

「相続を放棄しても、放棄した不動産の所有者が決まるまで不動産の管理を行わなければならない」

とあり、次の所有者が決まらない限り

「未来永劫に管理しなければならない」

ということが書いてあるのです。

現在国も自治体も不動産の寄贈は受け付けませんので、

次の所有者はなかなか決まらないことが多く、

土地であれば除草、建物であれば空家管理や維持修繕が必要となりますが、

これらの費用はすべて、

「相続放棄をしたものが負担する」

ため、税金はかかりませんが、費用は文字通り未来永劫に出ていきます。

「それなら相続放棄をやめればいいだろう?」

相続放棄の取り消しは、

「脅迫」や「騙された」などの理由が明確で、

それを証明しない限り認められません。

つまり、「やっぱりやめた」というのは理由ではないのです。

その法的背景は?

(無主物先占)
民法239条
所有者のない動産は,所有の意思をもって占有することによって,その所有権を取得する。
2 所有者のない不動産は,国庫に帰属する。

実は、遺産は「無主物」にはなりません。

相続人全員が相続放棄をして相続するものがいなくなった場合は、「相続財産法人」という法人格を与えられます。

(相続財産法人の成立)
民法951条
相続人のあることが明らかでないときは、相続財産は、法人とする。

この法人を管理する費用その他は、管理責任者、つまり相続放棄をしたものにかかってきます。

相続放棄をした人には、所有権がありません。

所有権は、「相続財産法人」にあります。

ただし、管理責任は、相続放棄をした人にあるため、

「費用は払うけれど、売ることはできない」

という結果になります。

支払いばかりが雪だるまのように増えていく「地獄」のような状態でしょう?

国庫に帰属した例は、例外を除いてほとんどありません。

つまり、放棄というのは、

「どうにもならない借金がある場合」

を除いてはするべきではないし、放棄は

「最後の手段であるべき」

だと思います。

ここで勘違いしてはいけないのは、

「家庭裁判所による相続放棄手続き」

「自分の相続分の辞退」

は違いますので、

あくまでこれは家庭裁判所による正規の相続放棄手続きを経たもののことです。

じゃあどうすれば?

一度相続放棄をしてしまったら、もうどうにもなりません。

管理責任に期限はありませんので、「未来永劫に」ということになります。

つまり、呪いのようなものです。

こうなる前に、「負動産」は処分しなければなりません。

このようなトンでも不動産は、普通の宅地建物取引業者は、

引き受けないことが多いため簡単には行きません。

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