「契約できません」ケース2

「契約できません」ケース1と違い今回はやっちゃった編です。

やはりアパートオーナーなのですが、

お母様が、認知症で施設に入院中で法定後見がついています。

後見人は、資産が多いので弁護士が指名されていました。

ご主人は、10年ほど前に亡くなっています。

そこへ、定年退職をした息子夫婦が帰ってきました。

息子を仮にAとし、その奥様をBとします。

Bは、考えます。

「アパートのオーナーなんて私ってカッコイイ!」

Bの野望を阻む敵「弁護士」をどうしてやろうか?

実は相続人はもう一人、ご主人の妹Cがいるのです。

弁護士は当然、管理権限の委譲は拒否します。

相続発生時に、トラブルになることが目に見えているからです。

BはAをたきつけて裁判所に後見人の交代を打診しますが、

現在後見人である弁護士に辞任の意思がないため交代は認められません。

Bは納得できません。

すでに不動産会社とリフォームの打ち合わせもしています。

弁護士に管理を委託されている不動産会社D社は、

事情を知っているためにBとは交渉しません。

Bは日本全国で有名だけどちょっと問題の多い不動産会社E社に依頼します。

融資の話をしても銀行では相手にされませんでした。

「あっ、Aの退職金があるじゃない!!」

Bは誰に断りもなくアパートのリフォーム工事を始めます。

「やったもん勝ちですから」

E社の担当は、Bを応援します。

E社の担当者にとっては。リフォームは請負契約なので、

工事を始めてしまえば工事費の請求が出来ますし、

あわよくば管理や入退去も出来ると思っています。

こういう会社の営業担当は、

宅地建物取引士の免許する持っていないことが多く、

法律も知らないし、万が一訴訟になっても会社を辞めるだけなのです。

D社からの連絡で、弁護士がアパートに駆けつけてみると、

すでにアパートは足場で囲まれています。

つまり工事に着手している状態です。

一般的に悪質な業者は、「キャン止め」という行為を行います。

問題のある契約を取った時は、契約当日に工事を始めて、

契約のキャンセルが出来ないように、違約金が発生するようにいてしまいます。

弁護士は工事を差し止めます。

「契約しているのよ!工事費はどうするのよ!」

Bは弁護士にくってかかります。

「他人の財物に他人が勝手に工事を出来る訳ないでしょ」

「相続人だから、いずれもらえるものでしょ?」

「相続は現に発生していないし、

あなたは相続人に予定されている人の配偶者に過ぎない。

つまりあなたは無権者です」

「…」

結局B一人が舞い上がり、問題の多い不動産会社E社に工事違約金を請求され、

Aの退職金を減らしてしまい、Aに内緒で契約していたため離婚されてしまう、

ということになりました。

「なぜ、弁護士はリフォームに同意しなかったのでしょう」

この答えはまたいつか、終活ソムリエでお答えいたします。

※これは2019年3月18日最高裁

「後見人は身近な親族を選任することが望ましい」

との判例が出る以前のお話です。

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